こんにちは。天然石のお店・昴堂店長の矢野です。
日本産水晶が入荷しました。
水晶は古来、不思議な力を持った石だと信じられています。日本で水晶は特別な石だと信じられていました。日本で水晶の名産地と言えば山梨県ですね。
武田信玄や戦国武将も水晶で作った数珠を持っていました。
でも現代では国内では良質の水晶はほとんど取れなくなりました。レアな幻の石になってしまったんですね。
でも日本産の水晶は石好きにとっては憧れです。
透明度の高いものはとんでもなく高価になってしまいますので。とても入手できません。でも透明度は高くなくてもいいなら日本産水晶はまだ手に入ります。
そこで今回は山梨県産の水晶を紹介します。
山梨県産水晶ポイント
山梨県 甲府市乙女坂乙女鉱山で採れた水晶です。
山梨県 甲府市乙女坂は水晶の産地として知る人ぞ知る場所。かつては乙女鉱山がありました。
透明度は低いのですが、市場に出回っている日本産水晶の中では大粒な結晶です。これ自体がひとつの結晶になっています。
水晶ポイントになっています。
反対側からみるとこんなかんじです。
先端部分はうっすらと黄色みをおびています。柔らかな透明感があります。
長さは61ミリメートルほど。500円硬貨と比べてもこの大きさです。
完全な六角柱ではありませんが。国産でこれほどポイントの姿が残っているいる水晶はなかなかないですね。
この水晶はかなり長い年月、成長と侵食をくりかえしてきたらしく。結晶表面は複雑な模様をしています。
たとえば結晶の先端部分。
小さなくぼみがたくさんあります。
水晶ポイントは結晶の先端に幾何学的な模様がでることがあります。結晶の成長の跡が残るからなんですね。そのあとが△になっているものはトライゴーニックとか呼ばれたりしますね。でも侵食が激しくなるとこのように成長の跡がわからなくなって部分的にくぼんだりします。
つまり気の遠くなるような年月を地中で過ごしてきた証なんですね。
成長の跡は側面にも残っています。
山形のような。ノコギリの刃のような。ギザキザ模様がありますね。
横に連なったギザギザはまるで山脈のようです。
自然の風景を小さな水晶の結晶に閉じ込めたかのような模様をしています。まるでこれ自体がアートのようです。
側面を拡大するとこんなかんじ。
実際には長さ6センチほどの小さな水晶ポイントですけれど。こんなにも複雑な模様が刻まれているのです。
自然の力でこういうものができるのは不思議ですね。
宝石学的には透明なもののほうが価値は高いのですが。透明な水晶はともすれば冷たい印象を与えがちです。
白く濁った水晶からは柔らかさ・優しさを感じますね。
貴重な山梨県産の水晶ポイント。
いかがでしょうか?
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